お釈迦様は、釈迦族の国の王子様として生まれ育ちました。
その生活は何不自由なく
恵まれたものでした。
そんなお釈迦様はなぜ、
国や家族を捨てて出家をしたのでしょうか。
それは、8つの苦しみを逃れる為でした。
8つの苦しみとは何かというと
①生きることそのものが苦しみであるということ
②老いていくことが苦しみであるということ
③病むことが苦しみであるということ
④死ぬことが苦しみであるということ
⑤会いたくない人に会わなければいけないことは苦しみであるということ
⑥自分の心や身体を思い通りにできないことは苦しみであるということ
⑦求めても手にはいらないことがあるのは苦しみであるということ
⑧愛するものと離れなければならないのは苦しみであるということ
つまり、私たちが生きている限り
逃れることのできないもの
それが苦しみです。
お釈迦様は満ち足りた生活のなかにありながら、
人がどうしても避けられない苦しみがあることに
思い悩み、その苦しみを逃れる方法はないかと
その道を探し始めました。(求道)
そして、やがて、その苦しみを逃れる方法を見つけます。
お釈迦様が悟ったその方法を
受け継いできているのが今の仏教なのです。
つまり、
仏教というのはまさに、
老いの苦しみ、恐怖心
病の苦しみ、恐怖心
死への苦しみ、恐怖心
を乗り越えるためにこそあるものなのです。
最近では仏教というと
亡くなった人のためのものと思う人も多くおられますが
本来の仏教は、生きているものの苦しみを救う教えです。
この今の瞬間の苦しみを消滅させていくための教えです。
僧侶だから伝えられる死後の世界の安心感と
生きているこの瞬間の、
死や病との向き合い方を対話を通してお伝えしていきます。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 「終末期ケアについて」のところでお伝えしましたが、仏教というのは本来、心の苦しみを取り除くための教えです。 […]